※赤文字は、穴埋め問題で出ることがあります
1959年(昭和34年)11月20日 国際連合第14回総会にて採択
『 前 文 』
国際連合の諸国民は,国際連合憲章において,基本的人権と人間の尊厳及び価値とに
関する信念をあらためて確認し,かつ,一層大きな自由の中で社会的進歩と生活水準
の向上とを促進することを決意したので,国際連合は,世界人権宣言において,
すべて人は,人種,皮膚の色,性,言語,宗教,政治上その他の意見,国民的若しく
は社会的出身,財産,門地その他の地位又はこれに類するいかなる事由による差別を
も受けることなく,同宣言に掲げるすべての権利と自由とを享有する権利を有すると
宣言したので,児童は,身体的及び精神的に未熟であるため,その出生の前後におい
て,適当な法律上の保護を含めて,特別にこれを守り,かつ,世話することが必要で
あるので,このような特別の保護が必要であることは,1924年のジュネーヴ児童権利
宣言に述べられており,また,世界人権宣言並びに児童の福祉に関係のある専門機関
及び国際機関の規約により認められているので,人類は,児童に対し,最善のものを
与える義務を負うものであるので,よって,ここに,国際連合総会は,児童が,幸福
な生活を送り,かつ,自己と社会の福利のためにこの宣言に掲げる権利と自由を享有
することができるようにするため,この児童権利宣言を公布し,また,両親,個人と
しての男女,民間団体,地方行政機関及び政府に対し,これらの権利を認識し,次の
原則に従って漸進的に執られる立法その他の措置によってこれらの権利を守るよう
努力することを要請する。
第一条
児童は,この宣言に掲げるすべての権利を有する。すべての児童は,いかなる例外も
なく,自己又はその家庭のいづれについても,その人種,皮膚の色,性,言語,宗教,
政治上その他の意見,国民的若しくは社会的出身,財産,門地その他の地位のため差
別を受けることなく,これらの権利を与えられなければならない。
第二条
児童は,特別の保護を受け,また,健全,かつ,正常な方法及び自由と尊厳の状態の
下で身体的,知能的,道徳的,精神的及び社会的に成長することができるための機会
及び便益を,法律その他の手段によって与えられなければならない。この目的のため
に法律を制定するに当っては,児童の最善の利益について,最善の考慮が払われなけ
ればならない。
第三条
児童は,その出生のときから姓名及び国籍をもつ権利を有する。
第四条
児童は,社会保障の恩恵を受ける権利を有する。児童は,健康に発育し,かつ,成長
する権利を有する。この目的のため,児童とその母は,出産前後の適当な世話を含む
特別の世話及び保護を与えられなければならない。児童は,適当な栄養,住居,レク
リエーション及び医療を与えられる権利を有する。
第五条
身体的,精神的又は社会的に障害のある児童は,その特殊な事情により必要とされる
特別の治療,教育及び保護を与えられなければならない。
第六条
児童は,その人格の完全な,かつ,調和した発展のため,愛情と理解とを必要とする。
児童は,できる限り,その両親の愛護と責任の下で,また,いかなる場合においても,
愛情と道徳的及び物質的保障とのある環境の下で育てられなければならない。
幼児は,例外的な場合を除き,その母から引き離されてはならない。
社会及び公の機関は,家庭のない児童及び適当な生活維持の方法のない児童に対して
特別の養護を与える義務を有する。
子供の多い家庭に属する児童については,その援助のため,国その他の機関による費用
の負担が望ましい。
第七条
児童は,教育を受ける権利を有する。その教育は,少なくとも初等の段階においては,
無償,かつ,義務的でなければならない。
児童は,その一般的な教養を高め,機会均等の原則に基づいて,その能力,判断力並
びに道徳的及び社会的責任感を発達させ,社会の有用な一員となりうるような教育を
与えられなければならない。
児童の教育及び指導について責任を有する者は,児童の最善の利益をその指導の原則
としなければならない。その責任は,まず第一に児童の両親にある。
児童は,遊戯及びレクリエーションのための充分な機会を与えられる権利を有する。
その遊戯及びレクリエーションは,教育と同じような目的に向けられなければならない。
社会及び公の機関は,この権利の享有を促進するために努力しなければならない。
第八条
児童は,あらゆる状況にあって,最初に保護及び救済を受けるべき者の中に含められ
なければならない。
第九条
児童は,あらゆる放任,虐待及び搾取から保護されなければならない。児童は,いか
なる形態においても,売買の対象にされてはならない。
児童は,適当な最低年令に達する前に雇用されてはならない。児童は,いかなる場合
にも,その健康及び教育に有害であり,又はその身体的,精神的若しくは道徳的発達
を妨げる職業若しくは雇用に,従事させられ又は従事することを許されてはならない。
第十条
児童は,人種的,宗教的その他の形態による差別を助長するおそれのある慣行から
保護されなければならない。
児童は,理解,寛容,諸国民間の友愛,平和及び四海同胞の精神の下に,また,その
力と才能が,人類のために捧げられるべきであるという充分な意識のなかで,育てら
れなければならない。
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